Wimbledon Tennisを観に行こうと会社を5時に飛び出し、ダンナ様と待ち合わせてイギリスでは珍しく小汗をかきながら向かったものの、現地に到着してみると係員のお兄さんに「今日は今から並んでも入場出来ないよ〜。」と言われてしまい、仕方がないので数駅先Parsons Green駅直ぐ近くのWhite Horseという、数年前に訪れたパブへ行く事に。
今日は暖かくお天気も良いので屋外のスペースは人で溢れかえってはいるものの、中に入ると涼しく静かなスペース。閉所恐怖症ぎみな私は屋外の人混みを避けて室内へ。日本人なら4人は座れそうな巨大なソファが2つ、どっしりと店の角に場所を取っている。
最近は幸いにも気温が高く、冷えたラガーに手が出そうになりながらも、今日の様な気温20℃ほどの日は、普段より少し冷えたイギリスのエールが美味しい。ハンドポンプは常時5~6本、ガスも6本、更には最近流行りのピルスナーの小ぶりな銅樽が並んでいる。
とはいえ季節は夏なので、どれもこれもホップの効いた苦いビターなビールが主流。モルトの効いたコッテリとしたビールが好きな私にとっては、早く冬が来ないものかと魔が差して思ってしまう。
店員が皆忙しかったので、タップについてる絵面と能書きで一番ホップが効いていなさそうな、raというビールにしてみる。いかにもホップが効いていそうな色をしているものの、お味は苦みが少なく、まるで小麦のビールの様なフルーティさ。
壁にかかったテレビでは小さいボリュームでジョコビッチと南アフリカの若造アンダーソンの好ゲームが流れている。せめて夏の間、ウィンブルドンが毎日あれば楽しいと思いながら、ついつい若造を応援してしまう。先日ナダルが長身レゲエ若造に負けたゲームを見たばかりなのに。そのナダルの試合の様に最近はサーブの威力が上がり、サービスエースでおしまいなゲームも多い中、このゲームはサーブの威力もさることながら、ラリーが続きゲーム内容が面白い。
夏は喉の渇きと共にさすがにビールの進みが早く、ゲームの合間を縫ってお代わりを調達。無難なマイルドエールと手羽先のジンジャーエールケチャップソースを注文。この手羽先が美味しい。余りの美味に写真も撮らず温かいうちに頂いてしまった。
しばらくすると上品なピンク色のシューズに、それに合わせたピンク色のカーディガン、それに清楚な白いブラウスを着た小綺麗なご婦人が、その巨大なソファの向かい側に白ワイン片手にやって来た。今日の様な暖かい夕方に合う出で立ちが何とも上品だった。このご婦人の様に幾つになってもキチンとしていたいと同時に、この様なご婦人が足を運ぶパブといつかお近づきになってみたい。