2011年5月14日土曜日

38ポンド の価値

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  あちこちのアンティークマーケットに行って、私の探しているソルトポットを見て回るのですが、自分の好みを言う以前にソルトポット自体がありません。観光客で賑わうポートベローロード(Portobello Road)は割高なのですが、品物は豊富なのでよく足を運びます。

  そこで先日見つけたのがこのソルトポット。ロンドン1887-8年製。値札には49ポンド。手に取ったものの、そこまで高額のものを探しているわけではないので、イタリア人の店主とたわいもない話をして、店を離れました。到着したばかりだったので、他の店も回ったものの、私が求めるブルーのグラスのついたソルトポットはなかなか見つからず、再度イタリア人の店に戻りました。私は関西人ではないので、「値切る」という行為に物凄く罪悪感を感じながらも、いつもソルトポット用のスプーンを7ポンドで販売しているイタリア人のおばさんに、「この観光地化しているポートベローで値切らずに買い物しちゃダメよ」と言われる私は、がんばって20ポンドでいかがなものか聞いてみました。
  イタリア人らしく、両手を振り上げて"No way!!"と笑いながらも目は真剣で、40ポンドが限界だと大騒ぎするのです。「ちょっと考えてみるわ」と言って、その騒がしいイタリア人の元を離れ、「欲しい」という気持ちと「40ポンド」という金額を対比させ考えつつ他のお店を回ってみました。
  既に午後になっているので、既に店じまいしている店も多く、怪しいアラブ系の若者に、「ニーハオ」と言われながらも歩き回り、暫らくしてイタリア人の店に戻りました。
  「美しい君の為なら38ポンドで僕は泣くよ」と、私の顔を見るなり言い出し、残念ながらそれくらいの美辞で血迷って買い物をする私ではない事を自覚しつつ、銀の器のコンディションはとても良く、内側のブルーのガラスがどうみても当時のものではないのですが、銀の器のコンディションの良さに見入ってしまった私は買ってしまいました。
  高い買い物だったとも思いますが、本当に素敵な器なのです。
  

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